『グリム童話』

白雪姫
灰かぶり
いばら姫
白い花嫁と黒い花嫁
赤ずきん
踊ってすりきれた靴
人殺し城
三人の姉妹
金の鍵

 グリム兄弟は口で伝えられたもの、歴史的なものを大切にし、勝手に改作したり、
変更することを嫌った。特にヤーコプは嫌がったようだ。
ヤーコプは、あくまでも童話を歴史の産物、資料という見解をしていたからだ。
 しかし、文学的要素豊かなヴィルヘルムが、口伝えを文章にするのに、
文を変えたり言い回しや表現を変えたりした。
(本の売上に関わる、いわゆる一般消費者の声も無視できなかっただろうし)
改訂作業はヴィルヘルムの役目だった。だが、変更する場合も、
何らかの根拠に基づいて書き直されたりした。 
 怖く、残酷な童話が多いのは、その時代の人々がそれだけ貧しく、
苦しい生活を送っていたということだろう。
実際、貧しい暮らしの語り手が話した話は、残酷なものが多い。
 でも、そればかりではない。世の中綺麗なことも汚いこともあるの
と同じように、怖いことも楽しいことも全部含めて、メルヘンなのだ。
グリム童話は決して怖い話ばかりではない。辛い事もあるが、
それを越えれば幸せになれる、という人々の希望を表しているのだと思う。

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