ぎんたま

□甘過ぎて反吐がでまさァ。
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山崎と俺はいつの間にか恋人と呼ばれる関係になっていた。
馴初め?覚えてねぇし。



「あれっ…もしかしてコレ…ヤバいんじゃねェの…?」



気になったのと、ちょっと罪悪感に苛まれた俺は考え抜いた結果、丁度書類の整理を手伝って貰うために俺の部屋に来ていた山崎本人に恐る恐る聞くことにした。

そりゃもう怒られるのを覚悟して。

何故なら山崎キレると怖ェし。
どんくれー怖ェかってと、この鬼の副長の俺が怖がる位だから相当だろ。

とにかくマジ怖ェの。恒道館の女ゴリラ並みだ。

幽霊より怖…いや、お化けは怖ェな。
刀で斬れねえし。
…でもキレた山崎の怖さってこっちに近いかも知れねぇ…



「な…なあ山崎、俺らいつから付き合い始めたっけなァ。」

「へ?なんですか急に…さぁ…いつでしたっけねぇ…俺も覚えてないです。」



怒っている様子もないので、どうやら山崎もマジで覚えてないらしい。

良かった…本当に良かった。

そして忙しく机に向かい働く俺を冷やかしにきたのであろう総悟に山崎は何事も無かった様に話しかけた。



「うぃ〜っスキリキリ働いてるかィ死ね土方コノヤロー。お、山崎もいたのかィ。」

「あ、ねぇ沖田隊長、俺と副長が付き合い始めたのっていつでしたっけ?」



ってオイィィィ!!!何故寄りによってソイツに聞くんだ山崎ィィイ!!!
やっぱ怒ってんのか?!怒ってんのか?!



「は?俺が知るわけねぇだろィ、そこの加齢臭がマヨ野郎に聞けや土方死ね。」

「その副長に聞かれたんですよ。俺も副長も全然覚えてなくて。隊長なら知ってるかなって。あと副長はまだ加齢臭はしません。臭いがするなら皮膚にまで染付いたタバコ臭です。」

「…お前らホントに付き合ってんのかィ?すっかりオシドリ夫婦の貫禄じゃねぇか。阿吽の呼吸ってかィ?すげーぶち壊してぇなオイ死ね土方。」

「……総悟…さっきから語尾が聞き捨てならねぇが取りあえず目を瞑っといてやる。」

「何言ってんでィ語尾が変なのは萌キャラの基本でさァ土方死ね。」

「そんな語尾、俺は萌キャラとは認めねェ。萌キャラと言うのはだな…」

「あー急に副長が言うから凄い気になってきたー!!何としても俺が頑張って思い出して、副長にも思い出させて見せますよ!!」



あれ…?今の台詞…なんか…引っ掛かるな…




「………ん…?」

「どうしたィ土方死ね。」

「…うるせぇちっと思い出しそうだから黙ってろ。」




そうだよ…なんか…そんな感じのやり取りをしたんだよコイツと…。
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