ぺるそな3

□バタフライ
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「そういやチドリは…蝶になれたんやったな…」



仲間だったチドリ。
一度死にはしたが、入院していた頃自らの生命力を与えていたらしい花のお陰、つまりはペルソナ能力のお陰でチドリは全ての記憶とペルソナ能力は失ったが再び生き返ったそうだ。
確認はしてないが。

もう、自分のペルソナに殺されるかも知れない恐怖に怯え、こんな命を縮めるだけの制御剤なんか飲まなくて済むのだ。

太陽の下で『普通に』笑えるのだ。



「…幸せになるんやで、チドリ…何があってもわしらん事なんか思い出したらあかんよ…蝶になれたんやから…」



わしのこの言葉は確実に伝わらないだろうが、仲間だったチドリにはペルソナ能力の呪縛から解き放たれたのだから幸せになってもらいたい、心の底からそう思っとる。

共に命懸けで施設から逃げて来た仲間だから。

階下から奴等の声が聞こえてきた。

そろそろか。



「いくでモロス…さよなら…タカヤ…。」
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