Novel C

□fall to this arm...
2ページ/5ページ

正直、意外だった
クリス先輩は俺が1軍に入る少し前にケガをしてしまったこともあって
1年の頃はあまり話したコトがなかった
話すようになったのは沢村が入って来てからで
話す内容もほとんど沢村絡みのコトばかりだった
学年だけじゃなく趣味も性格も全然違う俺達には沢村のコト以外に共通の話題が
なかった

それが、俺が一人の時にわざわざ部屋に訪ねてくるなんて
一体どんな用なんだ?

『あ、とりあえずテキトーに座って下さい』

言いながら慌ててベッドから降りた

『いいのか?寝てたんだろう?』
『大丈夫っすよ!ヒマだからゴロゴロしてただけなんで』
『そうか?』
『はい。で、何すか?先輩が俺に用なんて珍しいっすね』

クリス先輩の隣に座ると何故か妙に緊張してしまった


そうだ、二人きりで話すのって初めてだった

『あ、沢村のバカがまたなんかやらかしました?それか、御幸のコトっすか?』
『倉持、俺はお前に会いに来たんだ。沢村や御幸は関係ない』
『あ、すんません』
『お前、最近ちゃんと寝てるか?』
『え?』
『調子良くないだろ?』
『そんな…』
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ