Novel C

□with youA
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『ふーん。…で、本当なんだろうな?』
『え?』
『さっきの。エースになって…ってヤツ』
『俺はマジですけど…?』
『じゃ、いーぜ』
『え?』
『付き合ってやるよ』
『え!?いいんすか?』
『ああ』
『やった!!』
『実行したらな?』
『へ?』
『甲子園。連れてってくれたら付き合ってやるよ』
『えぇ!?』
『何だよ?』
『だって、そんなぁ』
『マジなんだろ?』
『それは…』
『ヒャハ!楽しみにしてるぜ?エース様』
『ずりぃ』
『ヒャハハ』
『うぅ〜!次の甲子園まであと何ヶ月だ?えーと…あと半年も!?俺、もう待てないす』
『…てか、何で行けるの前提なんだよ?どんな自信だ?』
『だぁってぇ』
(今までだってガマンしてたのにぃ)
『ヒャハハ』

ガックリと肩を落とす沢村を倉持は面白そうに笑う

『しょうがねぇな。じゃ、明日はお前の好きなの付き合ってやるよ』
『え?』
『2人でってワケにはいかねぇけどよ。乗りたいの好きなだけ付き合ってやってもいーぜ』
『くらもちせんぱぁい!!』

倉持からの思いがけない言葉にさっきまで半べそ状態だった沢村の顔が一気に輝く

『ぅあ!てめ、なに抱きついてんだ!離れろ!』
(ホント、なんでこんな優しいんだろこの人。てか、俺甘やかされっぱなしだな。あ〜、早く俺のモンになっちゃわねぇかな?この人)

『あ〜なんか喉渇いたな。お前、何か買って来いよ』
『今からすか?』
『文句あんのか?』
『いえ…』
『そーいやお前、さっきヘンなコト言ってたよな?』
『?』
『だぁれが「目が恐くて笑い方ヘン」だよ!?え?』
『ぅわ!すんません!!今すぐ買ってきます!!』

プロレス技をかけようと構えた倉持を見て
沢村は慌てて自販機へと向かった




end.


『with youA』
2008.3.23.
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