Novel C
□with youA
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『で?1年、何人参加だ?』
沢村が部屋に入ると
倉持が携帯をいじりながらきいた
『…ぇっと、6人っす』
倉持から少し離れた場所に座りながら沢村が答えた
『へぇ、けっこ集まったじゃん』
『先輩は?』
『んー。まだ返信来てねぇヤツいるケド、今んトコ2年7人で3年5人だな』
『…そっすか』
(たしかに「なかったことにして」って言ったのは俺けど、やっぱり「告白」は「告白」だから、俺はマジだから、こんな自然にされんのやっぱイヤだ)
『あと返信来てねぇヤツが、5人だから…20いくかいかねぇかってトコだな。…さすがにちょっと大所帯すぎるな。ま・その方が面白ぇケド』
『……』
『何だよ?』
『…やっぱり、俺と2人で行って下さい』
『はあ!?』
『やっぱ、さっきのなかったことになんかしないで』
『沢村…』
『俺じゃダメっすか?』
『ダメって』
『他に付き合ってるヤツいないんだったら俺と付き合って下さい』
『…』
沢村の告白に倉持は困惑した表情で俯いた
2人の間に沈黙が生まれる
『…俺、もっともっと野球上手くなるから、それでエースになってアンタを甲子園に連れてくから。プロレスもゲームももっと勉強して相手になれるようにするから。アンタに好かれる為なら何だってするから』
『沢村…』
『俺のモンになって下さい』
『…ドコがそんなにいんだよ?』
『え?』
『俺、お前のコト、パシリにしたりプロレス技かけたりとかそんなんばっかだぞ?』
『全部です』
『は?』
『目ぇ恐いトコも笑い方ヘンなトコも、パシリにされたりプロレス技かけられたり…はちょっとヤだけど、でも、練習付き合ってくれるし…心配もしてくれるし、それにアンタと一緒だと何やっても楽しいし。とにかく全部好きなんす』