Novel C

□My irritation and loss
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その日、俺は定期健診の為に学校から少し遠い病院へ行っていた
結果は前回より少し良くなっていた

普通なら喜ぶハズのその結果が俺には不満だった

「前より良くなってんのになんで走れねぇんだ?」と一層苛立った

病院を出ると普段ならすぐ近くのバス停からバスに乗って帰るはずの駅までの道をフラフラと歩き出した

駅近くの繁華街まで出ると真っ直ぐ駅には向かわず人ごみの中をあてもなく歩いた
長時間歩いたせいで左足がズキズキ痛んだがもうどうでも良かった

いっそこのまま悪化して動かなくなっちまえばいい

自虐的になっていた時
賑やかな音楽が聞こえてきた
見れば通りの向かい側にゲーセンがあった
学校帰りの高校生がたむろしている

夢中でゲーム機にかじりつくヤツ
それに野次を飛ばすヤツ
ただ店内をブラブラヒマそうに歩き回るヤツ
座り込みくだらない話に馬鹿笑いするヤツら

そんなヤツらを見ていると
全員殴り倒してしまいたくなるような衝動に駆られた

「なんで俺がこんな思いしきゃならねぇんだ?
あんな毎日遊んでばかりのヤツらが五体満足でヘラヘラ笑ってんのに。
俺は、ただ野球が好きで上手くなりたくて必死だっただけなのに。
ロクに走る必要もないアイツらの足じゃなくて何で俺の足なんだよ?」

そんな八つ当たりとしか言いようのない
バカなコトを考えていた時

店を出て行く5・6人の集団の中に
見知った顔を見つけた
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