Novel C

□始まりの挨拶
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『純さん、俺どうしたらいいんすか?』

こんなコト誰かに聞いても仕方ないのに
問わずにはいられなかった

哲さんの言葉を聞いてから
自分でもおかしくなったんじゃないかと思う程に動揺している

何で俺なんだろ?
哲さんはいつからそんな風に思っていたんだろ?
付き合うって…

色々な考えが次々に浮かび
どうしていいかわからない

『お前はどう思ってんだよ?哲のコト』
『どうって、…ちょっととっつきにくいけど頼れるいい先輩だと思ってます。尊敬してます。けど・・・』
『そーゆー対象には見れねぇ?』
『そっすね…。てか、俺も哲さんも男じゃないっすか!!』
『ほー、男だったらダメなのか?』
『そりゃそうっすよ!!純さん男と付き合えます?』
『俺は別に気にならねぇぞ?』
『え!?』

マジかよ!?
少女マンガ好きの純さんが男と??

『じゃ、お前は男とキスとかもしたコトねぇのか?』
『あ・当たり前じゃないっすか!!男同士でそんな、キスとかありえねぇっすよ!!』
『・・・へぇ、そーかよ』

て、何か話がヘンな方向に行ってるぞ?
てか、純さん男とキスしたことあんのか!?
マジで??

当初の目的も忘れまた1人で混乱していると

『ぅわ!!』

何となく気配を感じて横を向くと
危うくぶつかるかと思うほど近くに純さんの顔があった

『な・何すか!?っわ』

慌てて離れようとすると後頭部に手を回され固定される

『逃げんなよ。この俺がこれから試してやるから』
『試すって?』

ワケがわからず純さんの顔を見つめてしまった
すると

『ば・バカ!んな顔すんな』

何故か純さんが顔を真っ赤にして怒り出す

『は?何すか?』
『ああ!もういい!今から教えてやるから大人しくしとけ!』
『ぅわ!?』

怒鳴られたかと思うと次の瞬間
回されていた手に力がこもり
近かった純さんの顔がさらに近づいて来た

え?ええ?
コレってマジで俺
キスされちまうの??
純さんに??
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