Novel C

□優しい彼と無口な君
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『アイツ…またか』

部活中、喉が乾いたからドリンクを貰おうとベンチの方へ向かうと
グラウンドの端に植えられた木の下でグッタリしている1年がいた

『おい!お前、もうヘバってんのか?』
『!?…く、らもち、せん、ぱい…』
『ったく、今からそんなんでどーすんだ?これから暑くなるんだぞ?』
『……』
『もっと体力つけろよ。で?ドリンクは?飲んだのかよ?』
『まだ…』
『バカ!ちゃんと水分補給しとけよ』
『……』
『しょーがねぇな』


俺はマネジの所まで行くと二人分のドリンクをもらい
木陰で休む降谷の所に戻った

『ホラ!』
『ぅわ!?』

冷たいドリンクを頬にあててやると
余ほど驚いたのか、声を上げて起き上がった

『ヒャハ!なんだ、元気じゃねぇか』
『…先輩が、驚かすから』
『ヒャハハ!こんくらいでそんなビビんなよ。ホラ!』
『え?』
『ちゃんと飲んどけよ』
『あ・ありがとうございます』

降谷にドリンクを渡すと、その隣に腰を降ろした

『っぷはー!』

冷たいドリンクを乾いた喉に流し込むと自然と声が漏れた
隣を見ると降谷も冷たい飲み物を飲んだかせいか
さっきより少し顔色が良くなったように見えた
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