Novel C

□Become mine...
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昼休み

今日はやけに眠くて仕方なかったから
一人で静かな空き教室に行き昼寝していた


『だろ?俺、マジでヤバかったもん』
『でも、何とかなったんだろ?』
『まあな』
『サスガ倉持じゃん?』
『なんだよソレ』
『褒めてやってんじゃん、アレ?自慢話じゃねかったの?』
『ちげぇよ!』

騒々しく聞こえてくる声に目を覚ました

体を起こし入口の窓を見ると
何人かの男子生徒と歩いる
その中に倉持の姿が見えた
そして
隣の空き教室へ入っていった
途端に笑い声が聞こえてきた
教室の薄い壁からは賑やかな声が筒抜けだった

「ちっ」と
小さく舌打ちする

せっかくゆっくり眠れると思ってたのに

普段なら、
「てめぇらうるせぇぞ!」
と怒鳴って追っ払うところだが、今日はそれはしない

俺はまた横になり
目を瞑った

壁から漏れてくる
倉持の声に耳を傾ける


昨日見たテレビのコト
ハマってるゲームのコト
クラスの女子のコト
下らないジョーダン

聞こえてくるのは世間の男子高校生の誰もが話しているような平凡な話
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