‐Darkness Sword‐

□新【Darkness Sword】第3章*甦る魔剣*
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リッキー『ふ〜ん、
・・じゃあ今日は家にいんの俺とお前だけじゃん。』

その言葉にアカリは立ち止まった。 



アカリ『あ、そっか。 
お兄ちゃんは夜どっか行くって行ってたし、セリーナさんはデザイナー同士の打ち合わせ、ジャマイカはいてもいなくてもいいけど(酷)、んでお客さん二組はバーベキューっと。 


本当ね〜〜あたし等だけ暇人なわけか。 
あんた夕飯何がいい?』


リッキー『俺はあんただなんて名前じゃない。』 

アカリ『?急に何よ?』


リッキー『俺はリッキーだ。』


アカリ『・・・そんなのわかってるわよ、でもこの方が呼びやすいの。』 


リッキー『・・・』



リッキーは眉間に皺をよせてため息をつくと、そのままスタスタと歩いて行ってしまう。 


アカリ『な、何よ!?

そんなにあんたって言われんの嫌なわけ!?


仕方ないでしょ私癖なんだからぁ!』



リッキー『・・・』



スタスタスタスタ。


アカリ『・・〜〜〜〜』



スタスタスタスタ。


アカリ『わかりました〜!!
すいませんごめんなさい〜〜〜機嫌治してよぉ!

・・・・聞いてんのリッキー!!』



リッキー『何?』



リッキーは、名前を呼ばれるとくるっと向きを変えてアカリを見た。 



アカリ『何?
じゃないわよ!!!

・・・・・・
あんたって意外と強情な奴ね。』



リッキー『何が。』



アカリ『根暗な上に強情。 
あんた・・・・じゃなかった、リッキー友達いないでしょ。』



リッキー『うるせぇよ、

それより、夕飯どうすんだ?』



アカリは重いカートを引きながらふと夕飯の事を思い出した。 



アカリ『あ、そうだよ夕飯。 

・・・こんだけあれば肉が余るだろうから〜

ビーフカレーでも作る?』


リッキー『それでいいんじゃない。』



アカリ『・・・少し位意見しなさいよ。 

他に食べたい物ないわけ?』


リッキー『ピザ』



アカリ『即答したわねあんた。


でもおあいにく様、私はピザなんか焼けないわ、それに出来合のピザなんか嫌でしょどうせ。』


リッキー『お前ん所のペンション石窯があるじゃん。』

アカリ『あ〜、うちではね、私のお兄ちゃんが料理全部やってんの。』


リッキー『お前の兄貴はまるで主婦だな。 
何でお前はやらないんだよ』


アカリ『できないわよ、先週だって私が魚を切ろうとしたら何たらレンジャーに出てくる雑魚キャラみたいな悲鳴あげながら包丁を横取りされたし。』


リッキー『・・・・なぁ』


アカリ『何?』


リッキー『お前の兄貴シスコンだろ』


アカリ『・・・・・・言わないで・・・』



アカリはリッキーの言葉を聞くか聞かないかで、カートに入れようとしていたカレールーを床に落とした。


アカリ『・・・・・それは言わないで下さいよ・・・・・』


アカリはトラウマモードに突入し何やらぶつぶつ言い始めた。 


リッキー『え・・・・あの・・・・・ごめんなさい』


リッキーはその時リョウのイメージがガラスのように砕け散った。 


『こんにちは、アカリちゃん』



その時、ふいにアカリを呼ぶ声がした。 



アカリ『ん?』



アカリが振り返ると、そこにいたのは黒髪が端正な顔にサラサラとかかる美少年。 



アカリは彼を嫌と言う程知っていた。 



アカリ『げろ・・・・
今日は来ないと思ったらやっぱり来たわねストーカー。』


アカリの性格からして恐らく洗練された作り物の笑顔がでるだろうと思っていたリッキーは思わぬ発言にちょっとびっくりしていた。 


?『ひどいな〜アカリちゃん、ストーカーだなんて。 
僕は毎日アカリちゃんの身の安全を守る愛しのナイトなんだよ?』



美少年は両手を広げたり左手を胸に当てたりしながらさも壮大な話にしていく。 

アカリ『・・・それがストーカーと言わず何と言う。 
あんたなんかに興味ないって言ってるでしょ!!

私あんたからは何も欲しくないしもらう気もない!!

特にあんたの勝手な妄想で突き進んでる愛情なんて迷惑極まりないわ!』


リッキー『すげえ・・はっきり嫌いって言われるよりダメージでかそうな一言をさらりと上から目線で言い切ったぞこいつ。』




リッキーはストーカーが切れて殴りかかるのではと男をチラ見した。 



*『・・・・・フ』




リッキー『・・・フ?』




*『相変わらず・・・・・・

アカリちゃんは照れ屋さんなんだね☆』



いやいやいやいや!!
それで片付けるか!!

無理あるだろ!!!!
聞こえてなかったのか!?
あの罵倒が耳に入らなかったとでも言うつもりか?!(リッキー心の葛藤)



アカリ『毎日毎日今みたいに言ってもことごとく無視されてんのよ。』


リッキー『この幸せな野郎は一体何者なんだ?』 


少年は帽子を被っているため顔が分かりにくい。 



アカリ『どっかのどえらい財閥の御曹司様よ。』


リッキー『・・・・・』



*『ん? 
・・・・・・君は・・・』


ストーカー少年は、リッキーの存在に気がつくと、とたんに黙りこんでじっと睨みつけてきた。


アカリ『そいつはリッキーよ、うちのペンションのお客様なんだから変な事したら許さないわよ。』



*『ねぇアカリちゃん、来週、僕の家で食事会があるんだけど、良かったらアカリちゃんもおいでよ♪』



アカリ『・・・はい?』


先程までリッキーを見ていたはずの少年は満面の笑みで聞いてくる。 



アカリ『は、んなもん行くわけないでしょ馬鹿じゃない。
さぁ行くよリッキー、買い出し間に合わなくなるし。』


アカリはずんずんとリッキーを連れて行こうとした。 

*『もうアカリちゃんたら、そんなに照れなくてもいいのに。』



*コーヒーショップ*


アカリ『はぁぁぁぁ、悪かったわね、朝来ないからてっきりもう諦めたのかと思ってたわ。』 


アカリとリッキーは荷物が重いので休憩をとっていた。 


リッキー『別に。(刺されるかと思ったけど)

なぁ、御曹司って、アイツの名前は何なんだ?』



アカリ『ん?あぁ、あいつはね、黒崎 忍。 
黒崎グループの時期跡取りよ。』
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