‐Darkness Sword‐

□【新章Darkness Sword】第一章〈富と代償〉
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店内は淡いグリーン系の壁紙で統一され、清潔感ある店になっている。 

売られているのは、サーファーやマリンスポーツをしにやってきた人が望むような物が揃っている。 
サーフボードやモーターボートのケア用品から、願掛けになるミサンガやチョーカーまで様々。 
もちろん、リョウが選別した良質のサーフボードも店内に何点か売り物として飾られている。 

あとは食べ物や飲み物。 コンビニと違う所は、このショップではオーナーのお手製のピザやアメリカでは珍しい弁当が売られていると言う事。 
これがなかなか美味いと口コミで評判が広がり、今では一番人気の特製ベーコンピザは午前中に大抵完売してしまう位だった。 

リョウ『・・・・・30番と・・・・・ 

42番は欠品・・・、か。 
やっぱり30は在庫がないときついかなぁ。 

・・・・よし!さっさと補充して朝飯と弁当作らないと。』

リョウはその後テキパキと補充を済ませ、開店準備をあらかた終えると、キッチンに戻り朝ご飯と、販売用の品物を同時に支度して行く。 

*7:30*

リョウが手作りした石釜からは、ベーコンピザのいい匂いが漂い、テーブルには、妹と自分の分の朝食、香ばしく焼いたトーストにレタス、トマト、目玉焼き、ハムをはさんだサンドイッチに、ニンジンやキュウリ、セロリやヤングコーンなど色とりどりのサラダを小鉢に盛り、サンドイッチの脇には分厚くきったベーコンとウインナーを焼いたものがのせられ、何とも食欲をそそる風景だ。 
そして、湯気が楽しそうにゆらめくコーヒーがテーブルにのせられる頃には、支度が終わり、リョウはふとため息をついた。 


リョウ『うし、第一の仕事完了!
さて、うちの眠り姫を起こさないと。』

リョウはキッチンから離れ、玄関側の右の部屋の前に立つと、一呼吸おいてからドアをノックした。 


*コンコン*



リョウ『アカリ〜? 
朝食できたから起きなさ〜〜い。』


部屋の中、アカリと呼ばれた少女はノックの音と兄であるリョウの呼び掛けにうめき声をあげた。 

金髪のサラサラとしたショートヘアが布団の中で左にいったり右に行ったりしている。 


リョウ『アカリ〜〜〜?

もう8時になるから起きな〜〜!』


リョウの大声に耐えきれなくなったアカリはやっと布団から顔を出した。 
しかしその顔は不機嫌だと書いてあるようだった。 

アカリ『・・・・・・・・・・・もう〜〜〜〜〜〜、 

うるさいなぁぁ!!
そんな大声で言わなくても起きてるよ!!』


アカリはふてぶてしく言い放つと、布団から起き上がって扉に向かい勢いよく押し開けた。 
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