create-poetry

□雨粒
1ページ/1ページ

鈍色した空から
大粒の雨が ひとつポタリ
芽吹いたばかりの葉に落ち
とどまり 世界を映す

木の下で 雨をしのぐ少女
そのカラダ 冷たく濡れて
雨が降り止もうとも こぼれる涙
顔を上げた先には 雲の切れ間

明るくなった空から
光一筋 射してキラリ
輝きに 魅せられた少女
瞳 キラリ輝く


降り注ぐ 億千万の雨粒
人の世の罪洗い流す
ようやく泣き止んだ少女
ムリして笑った 笑顔がフワリ
ココロの霧は晴れる


鈍色した空から
大粒の雨が ひとつポタリ
波もない水面(みなも)に落ち
世界と混ざりあっていく

湖のほとり 濡れる少年
そのココロ 雨より冷たく
雨が降り止もうとも こぼれる涙
静かな水面(みなも) 揺らしてユラリ

少年は一人 まだ泣き止まず
涙とともに 目を落とすと
水面(みなも)に映るは 明るい空
暗い顔を やさしく照らす


ようやく止んだ 億千万の雨粒
人の世の罪 洗い流した
ようやく泣き止んだ 少年
泣きはらした目 こすりながら
光射す 空見上げる


罪消え去った 人のココロは
穏やかに 清く晴れて
無垢な少年と少女は
それぞれが やさしく笑う
輝くような 笑顔キラリ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ