B☆SSブック
□夏といえば…?
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夏といえば…?
「海!ぜーったい海!ね、乱菊さん!」
ウルセェ、なにが海だ?
「当たり前じゃない!そうと決まれば水着よ!」
なにが水着だ?
「やっぱビキニだよね!」
「アンタ着れんの?」
「うっわ失礼だな乱菊さん!私だって女だもん!」
「そりゃそうだけど…」
「ちょっと!哀れみの視線なんかいらないし!隊長!なんとか言って下さいよ!」
何を言えと?
休憩中だからって好き勝手いいやがって。ってかお前ら仕事中も休憩みてぇなもんじゃねぇか。なんだ?一日休憩か?
「かっわいい彼女が馬鹿にされてるんですよ!?俺はお前の胸が好きなわけじゃねぇ!ってくらい言って下さいよ!」
…はぁ?
なんか視点変わってねぇ?海じゃねぇのかよ?
水着はどうした?
そもそも俺は休憩中なんだ、話かけんじゃねぇよ。
「知らないの?実は隊長も巨乳好きなのよ!」
「ええぇ!?嘘でしょ!?隊長!そうならそうと巨乳になるまで告白なんかしなかったのに!!」
真に受けてんじゃねぇよ!なんでコイツは松本の言うことなんでも信じるんだ!?たまに俺の言う事疑うくせに!!
巨乳になってからって、なろうとしてなれるもんなのか?
ああ、コイツだったら十二番隊の変な薬品使いそう…
「やっぱりアンタから告白したの??わー、皆に言っちゃお」
「ぎゃっ!嘘っ!嘘だよ乱菊さん!隊長からに決まってるじゃん!」
軽く嘘ついてんじゃねーよ、お前からだろうが。
じゃあなんだ、俺がコイツに告白したっつう話になってんのか?ってか、嘘つく必要あんのか?別にどっちでもいいけど。
「隊長が私にメロメロなの!」
「…ふーん」
「本当だもん!嘘じゃないよ!なんで疑いの視線送るの!?」
「だって、…これだけ話してて隊長ったら起きてフォローもしないじゃない」
「うわーん!隊長起きてよ!!」
「ウルセェんだよお前ら!人の側でギャアギャアと!休憩の意味もわかんねぇのか!?ああ?そもそもお前ら休憩するほど仕事してんのか!してねぇだろ!ゆり起こすんじゃねぇよ!!」
「「…………隊長こわっ」」
「だいたい休憩になると真っ先にいなくなるくせになんで今日にかぎって執務室いやがる」
「「だって、今日冷房ついてるんですもん…ねー!」」
ねー!じゃねぇよ!
くそっ!俺が暑いの苦手じゃなけりゃつけねぇのに。夏じゃなけりゃいいのに。
「だったら冷房ついてる間に書類を」
「隊長!私さっき少しやったよ!」
「……」
「なに?」
「いや…見せてみろ」
なんだ、やればできるじゃねぇか。コイツもたまには………………ん?
「なんだこの空白だらけ」
「あ、なんか小難しくてわかんないから書いてない」
「意味ねぇだろそれ!」
今まで何を学んできたんだ!?確かに、実戦はかなりできる。執務は新人のころの知識が席官になってぬけたのか?んな馬鹿な…。
「松本!教えてやれ…って!松本!?」
「乱菊さんならもう行っちゃったよ」
「はぁ?」
「これで二人っきりだね!隊長!」
「ば、馬鹿!んな事言ってねぇで書類やり直しだ!聞いてんのか!おい!その積極性を書類にまわせよ!」
…どうにかしてくれっ!!
***
「なんだかんだ仲良くやってますよね」
「ま、じゃなきゃあの隊長が相手しないわね」
「どストレートとクールな隊長でバランスはいいみたいですけど」
「ってか檜佐木先輩に乱菊さん、なんでここ(六番隊副官室)にいるんすか!」
「「涼しいから」」
六番隊は設備が充実なのである。
END