子猫達の彷徨い歌
□第1話
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昨日から降り続く雨は今朝になり一段と激しさを増して降っている。
そんなどしゃ降りの中、路地裏の一角、雨避けの屋根のある店の裏口に一人の少女が眠っていた。
歳は十代半ばほどだろうか？
長い青髪がとても綺麗である。
だがこの少女には明らかに普通ではない所が数箇所有った。
１つ目に耳。
彼女の耳は本来あるべき所には無い。
彼女の耳は頭の上にまるで作り物のような桃色で三角の尖った猫耳が二つ付いているのだ。
２つ目に服装。
彼女の着ている服はまるで病院の入院患者の着ている様な薄い服。
足は裸足だった。
3つ目に尻尾。
まるで猫の尾の様な白くて長い尻尾が彼女にはある。
最後にに翼。
彼女の背中には天使を思わせる大きな純白の翼が生えているのだ。
この不思議な少女の隣りには真っ黒な仔猫が眠っていた。