Devli Syndrome

□第4話
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「ったく時雨はこんな時間から誰に会いにいくんだよ」
「きっと仔猫ちゃんに会いに行ったんだよ」
レインの呟きにそう答える声。
何時から居たのか病的に肌の白い少年が其処にたたずんでいた。
燃える様な少し長めの紅い髪と宝石のように輝くエメラルドグリーンの瞳を持つ少年だ。
「スノウ、テメー分かるのか?」
レインは驚きもせずスノウに聞く。
「何となくね」
微笑んでスノウが答える。
「本当、スノウは“本物”の天使みてーだな」
レインが少し呆れた様にスノウを見て言う。
「まぁ半分は天使だからね。それは兄さんも同じでしょ?」
双子の兄を見つめてスノウが言う。
「一応な。でも忘れんなよ俺達は天使である前に死神だ。それは何があってもそれは変わらねぇからな」
「うん。それはちゃんと解ってる。なんでボクらが人間界に居るのかも…」
「っでスノウは見つかったのか?」
レインの言葉にスノウは顔をそむける。
「兄さんは見つかったの?」
スノウが少し顔を上げて小声で言う。
「俺は見つけたぜ。あいつならぜってー大丈夫だ」
フッと笑って言った
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