FF[
□舞い散る羽
1ページ/7ページ
アイツは俺のすべてだった。
俺はアイツのすべてだった。
なのに――どうしてアイツは此処に居ない?
―――――――――
入社して3日目の朝、何時もとは違う違和感と息苦しさに目が覚めた。
「……んっ……」
身動ぎすると俺の部屋には無い何かが寝息を立てていた。
「………ザ、ザザ、ザックスさん!?」
驚き飛び起きるとザックスは俺に抱き付き、また寝てしまった。
確か昨日は一人でベッドに入って明日は訓練だから、と早く寝たはず……
「せ、先輩!!起きてください!!」
「んっ?……う〜ん……おはようクラウド」
目を擦りながら起き上がる先輩
「どうして先輩が俺のベッドに居るんですか?!」
「う〜ん……何となく寂しかったからかな?」
〔なんだそれ――?!〕
間違えたならまだしも寂しかったからと、明らかに意思をもって伝えたザックス本人はヘラヘラと笑っている