【†WildCat & Dread†】

□【†Whim†】
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突然唇を奪われた。


心は、というと…


それはどうだかわからない。











【†Whim†】












「てめぇ、タイミングおかしーだろ。」

「何が。」

キスの直後。

唇を離した直後にわざわざ告げられた言葉は
全く意味を無さなかったようで、
源治は怪訝な顔で首を傾げた。

多摩雄は察しの悪い彼に舌打ちして、直接的に言ってやる。

「キスが。」

「………」

いたく自尊心を傷つける言葉に、彼は思わず黙った。

むっとした表情の彼に。

「合ってた試しが無ぇんだよ。」

そんな追い打ち。

しかしその後で、多摩雄は彼の唇に自分に己のそれを重ねる。

軽い爪先立ちで。

見開かれた彼の目。

その表情を見て、多摩雄は唇に笑みを浮かべる。

そのまま満足げに踵を返した彼は、
気ままな猫のようで捕らえ難い。

お前も…

その背に声がかかる。

「間違ってんだろ。」

拗ねた子供のような声には、
歩みを止められる事も無く、
彼は片手をあげて答えた。

「したかったからしたんだよ。
てめぇのタイミングなんざ知るか。」

「…何だよ、それ。」









何て身勝手な男だろう…−














【†END†】
あとがき
短い!!
したかったからした!書きたかったから書いた!
そんな感じです。##APPLAUSE##20071213.


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