君と僕の諸事情
□諸事情 6
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「宗形。悪いが放課後、資料室によってくれないか?」
帰りのHRが終わってすぐ、
私は慶貴さんにそう言われた。
「はーい。」
と返事をし、和之に部活に遅れると伝えると
私はのほほーんと慶貴さんの後ろにくっついて
教室を後にした。
「…怪しい…。」
ポツリと秀一が呟きそれに雅晴が頷いたことなんて
私は知る由もなかった。
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「失礼しまぁす。」
社会科準備室は慶貴さん専用の部屋ってくらい
慶貴さんしか居ない。
ちなみに、資料室なのに職員棟の最上階の角部屋だ。
職員棟とは、職員室とか資料室とかが集まる建屋の名称。
他には私達が勉強をする教室棟と部活をするための部活棟とかがある。