君と僕の諸事情
□諸事情 3
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「俺とネる?」
「!!!!!」
何故か身の危険を感じた私は思いっきり首を横に振った。
時計を見ればすでに9時を回っていて
今日が休日であることを、改めて思い出した。
「休日なんだから、寝かせといてよ…」
私が文句を垂れると
雅晴の顔が真剣になった。
「口止め料…払ってもらおうかな。」
「……。」
私は無言で、ベッドから抜け出すと
そのままドアへと急いだ。
「待てよ。」
後ろから聞こえたと思った瞬間
ドンって後ろから手が伸びて
開けかけたドアが閉められた。
「俺、もう3週間も待てるんですけど?」
耳元に息をかけるようにわざと話す雅晴。
私は雅晴と契約を交わした。
ずいぶんと一方的だったと思うけど。
契約内容は
私に協力して尚且つ女であることを黙っててもらう代わりに
私は月1回必ず雅晴とデートするってこと。
だけど、私は今までの休み中ずっと逃げ回ってきた。