04/19の日記
23:31
こころ、ココロ、心、heart.
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「・・・分からん」
「わ、分かんないのはこっち・・・っ!どいて、よ!」
弥子は暴れる。それが余計に己の首を絞めるとは考えないのだろうか。
文字通りヤコの首に手を回しながら、薄い腹に跨がり動きを押さえる。我が輩は今、調査に集中しているのだ。余計な手間をかけさせおって。
「・・・普通の喉、首か。特別な様子は見えんな」
「あたり、前じゃない・・・アンタ、何してるのよ?」
「ふむ・・・貴様の首に何か仕掛けでもあるかと思ったが」
「ええっ?」
では、思い違いだったのだろうか。
納得が行かないものの、不毛なことを続ける程時間を持て余している訳でもなく。組み敷くようにしていたヤコを解放する。
素早く距離を取ったヤコだったが、首を傾げ、ややして口を開いた。
「・・・ネウロ?」
その時だ。えも言われぬ感覚が胸中を、脳髄を支配したのは。
ヤコの身体に異変は見られなかった。では、我が輩自身に異常があるというのだろうか。
もう一度、ヤコが繰り返す。
胸中を不可解な感覚が占める。あまりに理解ができないので、我が輩は再度、ヤコの首を握ってみた。
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