LONG

□傍から見れば。
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そうだよ、そう。例えパフェとケーキとアイス、それぞれ全種類頼んでたとしても、なんてこたない。 笛吹さんが言うには、26万円分払わされた事もあるっていうし。 それに 比べればこのくらい、間食なんだ、間食。
しかし実際に目の当たりにするのは初めてだ。
・・・ブラックホール?



「でもよくでてこれたよな、今忙しいんだろ?」

「うん、もうすごいよ?学校なんてもう一週間行けてないの」



話す間も視線その他は全て、瞬く間に消えるデザートに向かっている。
何だかなあ、何て思いながら、でもやっぱりらしいな、とか。
食べてる時が一番幸せそうだよなー。



「あかねちゃんがスケジュール管理してくれてるから何とかなってるんだけど、ネウロ容赦なく詰め込んでくるから」

「ふーん」



桂木の口からアイツの名前がでてくるのが気に入らない。
これは多分、嫉妬。



「よくあんなデタラメなヤツと一緒にいられるよな、桂木」



ちょっと、アイツが人間離れしてる事を突いてみる。



「うんー、そうなんだよね、ネウロって。まあでも、慣れちゃった、ていうか」

「・・・そ」

「なんだかんだ言っても、最後には助けてくれるし。危ない目にあっても、そのデタラメなとこで一応、ね」



・・・気付いてんの?桂木。
アイツの話する時だけ、食べる手止まってるんだけど。



「桂木、アイス溶けてる」



悔しいから食べるのを奨める。
・・・好きな訳?アイツの事。
聞きたいような、聞きたくないような。
慌てて柔らかくなったストロベリーアイスを口に運ぶそれは、子供じみてて可愛いと思う。
まあいざ食べ始めれば早い早い。
アイスは全て桂木の腹の中。
残りは幾ばくかのケーキとパフェ。
その間に頼んだコーヒーがきたから、余裕こいたフリしてゆっくり飲む。



「・・・いきなりだけど」
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