時を操る男

□−出現−
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「どこだ、出て来い!」

両手にビームライフルを転送したギロロが、周囲を見回しながら声の主を探す。

だが部屋の中に見知らぬ影はなく、声だけがその存在を確かなものにしていた。

「わがナハ、タイムルーラー…」

ふいにギロロの背後で声がした。油断なく銃を構え振り返るが、そこには誰も居ない。

「時の、支配者…――」

次の声は夏美の背後。だが当然姿は見えない。

「アンチバリアか…!?」

「クルル曹長、どうにかならないのでありますか?」

「今やってるゼェ〜…クックック…」

愛用のノートパソコンのキーを高速で叩き、いつもの調子でクルルがそう返す。

だがクルルのパソコンは、中々相手を探し出すことが出来ない。

「まさか…ドロロを消したのはあなた?」

周囲を見回しながら小雪が言った。

案の定肯定の答えが、どこからか返ってくる。

「オレ達の世界に、暗殺兵はいらない…」

その言葉に、クナイを持つ小雪の右手が、微かに震える。

いらない?ふざけないで。あなた達に何が分かるの。

ドロロは確かに暗殺兵だけど、でも…でも!

「ドロロは私の…たった一人の家族なの…それを…」

何故あなた達の都合で消されなければいけないの!?

「ドロロを…ドロロを返して!!」





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