ケロロ小隊〜地球侵略開始までのプロローグ〜

□そのH
2ページ/6ページ




                     ト
ゼロロが先ほど銃を発砲した敵兵を見つけ、跳躍んだ。

そのまま銃ごと切り裂き、着地する。


「タママ二等!!」

我慢できなくなり、ケロロは叫んだ。


「タママ二等!どこでありますか!!」


出来るなら、あの兵が放った銃弾が逸れていてくれればと思う。

それなら返事があるはずだ、タママからの返事が…


「タママさん!」


パルルも一緒に声を張り上げた。

タママからの返事は、返ってこない。

いくら戦場でも…我が輩の声はタママに届いているはずであります…


「タママ!タママ二等!!」


そう、こうやって声を張り上げていたら、タママがひょこっと顔を出すんだ。

『軍曹さん、どうかしたんですかぁ?ボクはここですよ。』って。

胸騒ぎがしたなんて言ったら、彼はきっと、笑ってこう返してくれるだろう。

『やめてくださいよぉ、そんな縁起でもない事。ボクが軍曹さんに無断で、やられるわけ無いじゃないですかぁ。』と。


「……!!」


今、何かが聞こえた。

かすれて聞こえにくかったけれど、確かに、その声は我が輩に届いた。


「ぐ…んそう、さん…」

「タママ二等?!」


辺りを見渡す。

ふと、足元を見つめ、刀を振り上げている敵兵が目に入った。


「…あそこか!!」


ケロロは地面を勢いよく蹴り、刀を振り上げていた敵兵の左頬に、強烈な蹴りをくらわせた。








.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ