ケロロ小隊〜地球侵略開始までのプロローグ〜
□そのB
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「クルルがいるのは、我々がいるこの巨大基地の真上、ケロロ小隊専用輸送ドックのはずであります。
アンチバリアも、ケロン軍の科学力を最大限に発揮した代物…」
「軍曹さん…」
タママもうつむいたが、すぐ顔を上げてケロロに力強く微笑んだ。
「軍曹さん、大丈夫ですよぉ。クルル先輩はケロン軍一の科学力の持ち主ですから。それに…
あの陰湿な性格のクルル先輩が負けるはずないですぅ!アンチバリアのことはよく分かりませんが…」
理屈が通っていないが、タママはケロロを必死に励まそうとした。
その心がケロロに伝わったのだろう、ケロロも顔を上げ、タママと同じように力強く微笑んだ。
「…そうでありますな。かたじけないであります、タママ二等。こうしてはおれん、早く進まねば。」
歩きながら、ケロロはケロボールの無線スイッチを押す。
「こちらケロロ、ギロロ伍長、応答するであります。」
[こちらギロロ、クルルからの無線が切れたが…]
「とりあえずクルルの言ったとおりに動くであります。我が輩はタママ二等と出来るだけクルルの身に起きた事態を把握できるよう、
動くつもりでありますが…ギロロたちは我が輩たちの近くまで来ているのでありますか?」
[そう…らしいな。ゼロロは少し遠くに気配があると言っているが…たぶん貴様らだろう。]
「他に気配はあるのでありますか?」
[無いそうだが…オレたちはこれからどうすればいいんだ?]
「クルルの言った道筋は、ゼロロが覚えているんでありましょう?」
[おう。]
「さすがはアサシン、ゼロロ兵長でありますな。ではその通りに進むであります。
我が輩たちはクルルに教えてもらった場所まで行ったら、輸送ドックに何が起こったか調べるであります。」
「了解。」
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