ケロロ小隊〜地球侵略開始までのプロローグ〜
□そのM
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「もーっ!最後まで迷惑な男でありました、元帥殿!」
「それもこれもキサマが変な攻撃を放つからだろうが!そのせいで元帥が吹き飛ばされて、JSMDの自爆スイッチにぶつかったんだろう!?」
「あんな所に自爆スイッチを設置する方がおかしいんであります!てゆーか変な攻撃って何よ!?あれぞ幻のキンキンケロン…」
「ケロロさん、喧嘩している場合じゃないですよっ。」
JSMDの中を全力疾走しながらギロロに向かって叫ぶケロロに、パルルが言う。
その横では楽しそうにクルルが笑っていた。
「よぉ隊長、怒鳴りながら全力疾走で疲れないかい?ク〜ックックック…」
ケロロを除く五人は、クルルが元帥の部屋まで乗ってきたロボに乗り込んでいた。
小隊の輸送ドッグにもしもの時の脱出用として設置してあったものだ。
当然五人用である。
「通りでクルルが無傷なはずだわ…てゆーか何で隊長の我輩が一人だけ全力疾走なワケ!?」
「しょうがねえじゃねぇか、一番ピンピンしてんのが隊長なんだからよー。さっきのケロン派でサーベルが消し飛んで、ウィルスも自動消滅したしな。」
「だからって酷くない!?クルルも元気じゃん!てゆーか『キンキン』を略しちゃダミダヨ〜ッ!」
「ク〜ックックック、俺はデスクワークだからナァ。ま、気にしない気にしない。」
ドカァンッ!
どこか遠くで爆発音。ぱらぱらと天井から砂っぽいものが降ってくる。
「さっきから小爆発の繰り返し……。迷惑なヤツだったでありますが、ちゃんとルールは守ってるでありますな…」
「何のルールだっ!そんな事よりも急がねば、いつまでJSMDが爆発に耐えるか…」
一定時間経つと共に、爆発が続く。
早いトコ脱出しなければ、生き埋めとなってしまうだろう。
「それよりクルル、どうするつもりだ?俺達の乗ってきた輸送ドッグは、ヤツらに破壊されてしまったんだろう?」
このロボは五人用、無理やり六人乗ったとしても、ケロン星まで燃料がもたない可能性の方が高かった。
この状況の中では、燃料補給もままならない。
「クックック、いいから黙ってついてきやがれ。そのうち分かるゼェ〜…。」
そう言いながらクルルがロボを操作し、右に曲がった。
ケロロもロボの後を走る。
が。
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