ケロロ小隊〜地球侵略開始までのプロローグ〜
□そのK
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「あのサーベルの仕組みはこうだ。刃の部分に完全制御型の人工ウィルスを仕組み、相手を傷つけることでその体内に侵入させる。ウィルスが全身に行き渡ったところで、サーベルより指令を発令。発令の内容は主に二つ……自己消滅と、細胞破壊だ。」
「細胞…破壊…?」
パルルの言葉に、クルルが頷く。
「自己消滅は、ウィルスを相手から撤去するためにある。だが細胞破壊は相手を内部から殺すため…」
「っ!じゃあこのままだとケロロさんは…」
「ウィルスが全身に行き渡るまで約五分。行き渡ったら…」
クルルが親指を突き出した。
「…アウトだ。」
そしてその親指が、地を指す。
「じゃぁ…ケロロさんが助ける方法は…?」
「自己消滅以外はねえな。なにしろこっちケロンでも開発中の代物だ、ジュバークが変な機能くっつけてる可能性だってあるんだゼェ〜…」
元帥がウィルスに自己消滅の令を出す可能性は、果てしなくゼロに近い。
それに加え、下手な事をすれば、ケロロが助かる道は完全に無くなる…
ギロロが、黙って銃を握り締めた。
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