ノントルマの軌跡
□そのにっ!
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「小雪ちゃ〜ん。」
そう言って、走り寄って来た小雪ちゃんを、姉ちゃんが抱き上げる。
それを羨ましげに見つめる伍長に、小雪ちゃんが舌をべーっと出した。
…どんな関係なんだ、この親子って…
「元気にしてたか?小雪ちゃん。」
「うん!」
オレが頭を撫でてやると、小雪ちゃんが嬉しそうに笑ってくれた。
「久しぶり、モアちゃん。冬樹がいつもごめんなさいねー。」
「良いんですよ、夏美さん。てゆーか労働人生?」
姉ちゃんの言葉に、笑ってそういうモアちゃん。
…なぁ、さり気にひどい事言ってないか?
「あんたもそろそろ結婚したらどうなのよ、冬樹。」
姉ちゃんの言葉に、オレは苦笑いで答える。
結婚かぁ…でもオレ彼女すらいないし…
「自分から作ろうとしなきゃダメよ。アンタ今まで彼女作ったことある?」
…無いです、スミマセン…
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