□心の華
1ページ/15ページ




…それは、

…何時頃からだったのか、

君の

その儚げな笑顔を見る度に、締め付けられる様な胸の痛みを感じ始めたのは…

気付くと、

それは、

もう何年も、

質の悪い病の様に、

何時までも

何時までも

引きずり、繰り返し、再発する…。















もう、治ったものだと思っていたのに…

完治する事の無い病…。

こんな病に振り回されるのはもう後免だと思い続けて早や10年以上…。
早いものだ。
もう僕は諦めている。
…手の施しようが無い事は解り切っていた…。それならば、せめて病が暴走しない様に、ひっそり、植物の様に静かに、息を潜めて、大人しく、怒らせない様に、

…病を、慣らしてしまえば良いのだ。

それしか、

手立てが無かった…。

それしか、

抑えられる自信が無かった…。

もうあんな事は…

したくなかった…
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ