文
□心の華
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…それは、
…何時頃からだったのか、
君の
その儚げな笑顔を見る度に、締め付けられる様な胸の痛みを感じ始めたのは…
気付くと、
それは、
もう何年も、
質の悪い病の様に、
何時までも
何時までも
引きずり、繰り返し、再発する…。
もう、治ったものだと思っていたのに…
完治する事の無い病…。
こんな病に振り回されるのはもう後免だと思い続けて早や10年以上…。
早いものだ。
もう僕は諦めている。
…手の施しようが無い事は解り切っていた…。それならば、せめて病が暴走しない様に、ひっそり、植物の様に静かに、息を潜めて、大人しく、怒らせない様に、
…病を、慣らしてしまえば良いのだ。
それしか、
手立てが無かった…。
それしか、
抑えられる自信が無かった…。
もうあんな事は…
したくなかった…