□狂い人壊れ人愛し人6
1ページ/1ページ

「何だ。人が懸命に感謝の意を現しているというのに失礼な奴だな君は。一体何がそんなに可笑しいのかね」
京極堂は幾分撫然として見えた。
「いや…京極堂が素直なのがこんなに可笑しい事だとは思わなかったんだよ。それにこんなに君が僕に優しいのも何か変な感じだと思っただけだよ。まぁでも君の優しさには裏が有るのが常だけど。今回だって旅行に連れて行ってくれると言って実は僕をその…何だ…君の…あの……」
言い乍ら私は自分で赤くなって口籠もる。正に墓穴を掘るだ。
「…まぁ…腹に一物有った訳だ。やはり君の優しさには裏が有るな」
そう言って私は取り合えず墓穴を埋めてみた。京極堂は渋そうな表情で
「重ね重ね失礼な奴だな君も。そういう失礼な奴にはこうだ!!」
と京極堂はいきなり私に覆い被さってきた。再び口を吸われる。深く、深く。
「っ……っ……はぁっ」
京極堂の舌が私の口の中に侵入してきて妖しく動く。私の頭の中は真っ白になって何も考えられなくなる。
「関口君。君のさっきの様な喘ぎ声もっと聞きたい。もっと聞かせてくれ。…僕にだけだぜ…」
そう言い乍ら今度は京極堂の指が浴衣の中に侵入してきて私の肌を滑る様に這い回る。
「っ…っ…っ……あぁっ」
私は恥ずかしさのあまりどうして良いか判らず、京極堂の浴衣を掴んで無我夢中で耐えていた。声を聞かせるもなにも私は恥ずかしくて時々耐え切れずに漏れてしまう声以外は出せ――いや出したく――なかった。そんな私に
「関口君。そんなに我慢しないで声を出しても構わないんだよ」
と言う。そして私の胸の突起物を舐め上げる。指は膝辺りから太股を伝いその上の秘部に迄来ようとしている。もう一方の手で私の両手は押さえ込まれていて使えない。足でどうにかしたいが足の方も京極堂の体で押さえられて自由がきかない。どうにも八方塞がりだ。けれども京極堂のものになっても良いと言った手前辞めるとも言えない。京極堂の真摯な想いを知ってしまったからだ。しかしいざ事に及ぶとなると尻込みしてしまう。そんな自分が苛立たしくて情けなくて腹が立った。腹は立ったがどうしようもない。そうこうしている内に京極堂の手の中に私の大事な部分はすっかり捕われていた。思わず
「あっ……京っ…極っ!!」
とうめいて私はビクリと躰を退け反らせた。京極堂の手がゆっくりと私のをシゴキだしたのだ。私は又堪らず声を上げた。
「あっ!あっ!あっ!ぅあっ…!!」
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ