Rainy days
□Rainy days 20
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ポリポリ
頭を掻いてちょっと考えてみる。
そして携帯のLINE画面をもう一回覗いてみる。
『私もユノに会いたい。今すぐ会いたい。』
ぐはーっ!!!!
我ながらなんて大胆なメッセージ送ってしまったんだっ!!
あの時はちょっと凹んでしまってなんとも良いタイミングにメッセージが来たもんだから、
あぁ〜バカだ私!
「名無しさん?お湯沸いてるよ?」
「えっ?!あ、わっ!!」
勢いで送ったメッセージの返信が1分もかからないくらい早くて、
その主は部屋の片付けさえもさせてくれないぐらいの速さで何故か私のマンションに、
そして今キッチンでどうしていいか分からなくなってる私の横にピッタリくっついてニコニコ笑顔振りまいてます。
あ、眩しい…。
「コピ…僕が入れようか?」
「え?コピ?…あ、あぁ!コーヒーね!いいよ、いい!私やるから…!あっ、」
がっしゃーん!!
「熱っ、」
沸騰しすぎたヤカンは想像以上に熱くて、この状況に動揺しすぎた私は指先を火傷…したみたい。
「大丈夫っ?!」
ユノはすぐに私の手を取って水で冷やしてくれた。
「女の子だから、傷になったら大変でしょ?素早く水で冷やせば大丈夫だからね?」
そういえば前にもこんなことあったな。。
割れた瓶で指切った時。
あの時も咄嗟にやってしまったんだってユノ言ってたな。
優しいな…本当に…
「名無しさん?どした?僕顔になんかついてる?」
どうしよう。
「名無しさん…?え、もしかして指先痛いの??」
涙が止まらないよ。
ユノが優しすぎて
「ユノ〜…泣」
「なんで?!え、なんで泣いてるの?」
それは私が聞きたい!
なんで止まらない!涙!
「泣かないで?」
泣かないでなんて言われたら余計泣けてきます。
わかってる。
わかってるんだよ本当は。
ユノに甘えたい自分と
甘えちゃいけないと思ってる自分と。
「うわ〜ん!!!泣」
、