MAGAZINE BN...SS
□獄ツナ
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…◆◇◆TUNA◇◆◇27◆◇◆…
十代目…
沢田綱吉さん…
今日は俺の誕生日…
貴方は俺の誕生日を覚えてくれているんですか?
今…俺の目の隣にいないのは何故ですか?
ああ…
胸が痛い…
◆獄ツナ
・祝って…十代目◆
今日は休日。
俺は一人で部屋にいた…。
「ハァ…やっぱり覚えているわけないよな」
(本当は十代目と過ごしたいのに…自分から言い出せるわけねぇし)
一人でリビングにポツンと座り込んで窓から外を眺めていた。
何時間そうしていただろうか…。
誕生日は十代目から祝われたかった…その思いで頭が埋めつくされていて、何もやる気は起こらなかった。
(俺達付き合っているんじゃねぇのかよ)
「あーくそ、十代目ぇえ!」
「ん?獄寺くん何?」
……………!?
「じゅっ、十代目!」
振り向くと俺の目の前には十代目がいた。
大きな目を俺に向け首を少し傾げ箱を両手で持ちながら立っていた。
「な…なんでここに?というかどうやって中に入ったんスかー!?」
「何回インターホン押しても出てこないからドアノブ回してみたんだ。そしたら開いてて入ってきちゃったよ」
勝手に入って来ちゃってゴメンね…と謝りながら困った顔をする十代目。
「いや、気にしないで下さい!大丈夫っスから。それより…いきなりどうしたんですか?」
俺が十代目に問い掛けると持っていた正方形の箱をテーブルに置き。
「今日は獄寺くんのお誕生日でしょ?お祝いしに来たんだ」
「じゅっ、十代目…ありがとうございます」
俺は来ないのだと諦めていたから嬉しくて嬉しくて、感激しながら十代目を見つめ御礼を言った。
十代目は少し照れ臭そうに微笑みながら、箱の中身を取り出し中が出てきたのは…お誕生日おめでとうと書かれた少し不格好なケーキだった。
「ケーキ…これは…?」
「母さんに教えてもらいながら、作ってみた。見た目はあまり良くないけど…一生懸命作ったんだよ。どうしても…獄寺くんに作ってあげたかったから」
「十代目…」
「改めて…お誕生日おめでとう、獄寺くん」
俺は無意識に十代目をギュッと抱きしめると見つめ触れるだけのキスをし。
「ありがとうございます…こんなに嬉しい誕生日は初めてです。十代目に祝ってもらえて最高っス!」
「獄寺くん…大好きな獄寺くんの生まれてきた日なんだから俺が祝ってあげたいんだ。今日は二人で過ごそうね」
「はい!」
あっ…プレゼントは……俺でいいかな?//
なんて恥ずかしそうに顔を真っ赤にして言う十代目を俺はより強く抱きしめ再び口付けた。
Dear.十代目
俺は貴方といることができて幸せです。
来年も…これからずっと十代目のお傍にいさせて下さい。
愛しています…。
From.獄寺隼人
END...
GOKUTUNA
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