過去拍手御礼小説
□目に見えない宝物
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恋愛も一種のストレスなんだって、
昔、友達がそんな事を言ってたなって、ふいに思い出した。
誰かを想って胸の中が熱くなったり、あるいは締め付けられたり。
故に眠れぬ夜が続いたり。
友達の言葉を思い出した時、
それって今のあたしじゃん、って一人部屋の中で目を見開いた自分に少し笑えた。
「目に見えない宝物」
三週間ぶりに届いた彼からのメ−ルに、浮足立って躓きそうになりながらタクシーを拾う。
早口で行き先を告げて、
メイクを直し始める。
早口で言ったところで着く時間は変わらないのに、
ああ、あたし恋をしている。
彼に、竜崎に。
高鳴る胸がそれを証明してくれる
何度味わっても、そう思わずにはいられない瞬間。
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