計画的彼氏、彼女。

□カレ、とカノジョ
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なんだかよくわからないまま

神と唇がぶつかって

抱きしめられて

今現在、無駄に頭をなぜられている。




「あの」


「なにか?」


「いえ、なんでも…じゃなくて、離れてもいいのかしら?」


「だめ」


「なんで」


「かわいいから」


「!」


「あは、うけるその反応」


「ちょっとふざけないで!それに5限目始まっちゃうし」


「まだ時間あるもん」



ぎゅう、と神の体が縮こまり首元に呼吸を感じる

(も、もん、って反則…!)




「神。じん!心臓がもたない」


「名前もう少し我慢して」




そういうと神の手があたしの頬に触れる。






「前に、教えただろ?」


「…」


「やりなおそうか」


「…え」


「さっき言ったじゃん、初めては優しくしたいって」


「!」


「やりなおそう、俺たちの初めてのキスを」





まじめな顔で溶けそうな言葉を吐く

そらした目を勇気をだして見つめ

3秒、ゆっくりと数えたらあとはそっと





「目、瞑って」





下唇を優しく包むような、キス

うわ、泣きそう

あまりの優しい柔らかさに酔いそうになっていたら




「…ん、んん!」




角度を変えて息が詰まるような

別の意味で酔いそうなものに変わっていく


力一杯胸板を押し上げて




「な、…な」


「いいとこだったのに」


「優しく、うんぬん、言ってたのに」


「はじめは優しくしたじゃん、だから」


「なんなのよ、もう!」
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