計画的彼氏、彼女。
□献身、天使
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「ありがとう、ございます」
「いえいえ」
「じゃ、失礼します」
「名前ちゃん、ちょっと待ってて」
「え、なんですか?」
「俺はね、君のかなしい顔は見たくないんだ」
「…?どういうことか」
「名前?…牧さん、どういう」
「やあ、神」
「…!」
ぱっと振り向き彼女は後ろにいた思い人を見た
「な、ま、牧さん」
そっと彼女の耳元に顔を寄せる
…と同時に神の眉間にもしわが寄るが今はそんなことはきにしない。
「名前ちゃんに呼び出されたとき声かけといたんだ」
「なん、なんで!」
「それは、君が決めること。俺はそこまで天使じゃないよ」
ふっと笑うと名前の頬が紅潮した。
少しでもその赤みを与えたのが俺だという事実に満足して
じゃあ、と2人に声をかけて
去っていく。
「…」
「…」
さあ、あいつらのこれからが楽しみだ
君が笑えば
(きっと僕だって幸せになれるはず)