計画的彼氏、彼女。
□ドール、ドースル?
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練習の空気はさそど重苦しい程ではないが
やはり若干の息苦しさがあって
その原因が自分と、牧さんにあるものだから
少し悪い気もしたけれど何も言わなかった。
だけど牧さんの性格上、そしてキャプテンの立場上
「神、次の2メン一緒に組もう」
…そう言うと、思ったんだ。
ダムダムとボールが弾む音と
いつもよりでかい信長の声が響く。
「話したのか?今日」
「え」
「彼女だよ、名前ちゃん」
人の彼女を気安く呼ぶなよ、と思ったが
小さい男に思われたくなく平気な顔をした
「ああ、昼からは会ってないですね。まあ、別に噂ですし」
「昼から、か」
「あの、牧さんも気にしないで下さい。俺も悪かったんです」
「…」
「何かあったって訳でもないし、むしろ迷惑かけて申し訳ないって思ってます」
すみません、と軽く頭を下げたが
牧さんの顔は晴れず
そうか、と顔を反らした