その他いろいろ
□ハッピーバレンタイン
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聖なる2月14日、バレンタイン−
コンコン、と今日何度目かの海南バスケ部の部室のドアを叩く音がした。
「…次は誰だ?」
「今度こそ俺すよ!」
「いやわかんねえぞー俺かも!」
と、宮益、清田、武藤が会話してるうちに
静かに神がドアを開いた。
「なんですか?(ニコッ)」
「牧君、いますか?」
「ああ、どうぞ…」
ひとり静かに牧と個数を争っていた神は
誰にも聞こえないくらいに舌打ちをした。
「牧君!」
「お、おお」
今までの女の子には、見せない動揺をしている牧−
「ねえ神さん」
「んー?」
「あの人って…」
「ああ、牧さんが何気にかわいいとか言っちゃてる人だよね」
そう、牧は何気にこのクラスメイトに好意を抱いている。
「今日牧君と話せなかったからさー部室まで来ちゃいました」
「あ、そうか」
「これ、はい!バレンタインです。いつも宿題とか宿題とかありがとう」
「あ、りがとう。こちらこそ」
「牧君はさ、もうたくさんチョコもらったかなと思って使えるものにしてみました!」
えっへんといった感じに
彼女は、開けてみてっと目を輝かせている。
牧は、がさがさと袋を開けると
「…え、パンツ?」
「うけるでしょ!使ってね」
「お、おう」
「じゃ、あたし帰るね。部活頑張れー!」
放心する牧を置いて帰っていき、ばたんとドアが閉まる。
「神よ」
「なんですか、牧さん」
「女性から下着をもらうってことは履いて見せてほしいって事だろうか?」
「ちがうと思います」
(おかえしはやはりランジェリーだろうか?)
(ちがうと思います、まじで)
→お次は越野君