THE ENDLESS WORLD
□第2夜
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その後、男はクロス・マリアンと名乗り、今から行く所についてを聞かされた。
黒の教団、という所へ行くそうだ。しかも強制的に。
彼はその教団で『えくそしすと』という聖職者の元帥をやっているとのことだ。
……人は見かけによらないとはよく言うが、こればかりは流石に直ぐは信じられなかった。
その後に、AKUMAについても教えられた。
「つまりそのアクマを、イノセンスで破壊?するんだ」
「そうだ、イノセンスは装備型と寄生型があり、お前は「寄生型…?」……そうだ。って、さっき俺が言ったか」
首に手を当てる。鎖骨の下に硬いものが不自然に付いている。
人ならざる者――アクマと鉢合わせて正体なくした時に、"気付いたら付いていた"のだ。
それは薔薇のような形をしていて、皮膚にめり込んでいる。
でも、目立つほどではない。
「そいつだな。それを武器化すると、アクマ共を破壊できる」
「武器に、できる」
クロスの言葉を頭にしっかり刻み付けるように、少年は繰り返して言う。
「お前は寄生型だ、それだけじゃあどんな形状だか解らんからな。
一度此処でいいから発動してみろ」
その姿を俺に見せてみろ。そうクロスは言う。しかし少年は困惑した顔でその男を見上げた。
「……どう発動すればいいの?」
「――――…………」
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