僕等の青春録

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 学校まで迎えに行きてーとこだが…中学校の前はちょっとなぁ…。
 つーか今思えば純が色恋に気付いてなかったのは意外だな。確かに桃とマモにしか話してなかったが、…年下には興味ねぇとか?
 まぁ今中2だし学校一緒にはなんねーからな。

 なーんて、考えてたら着いちまったわ、中学校。
 いやぁー懐かしいなぁ、この校舎。つっても二年前には通ってた訳だが。
 耳に突っ込んだイヤホンはそのままに、メッセンジャーバックは邪魔だから下に置いて、門の横に立ち彼女が出て来るのを待つ。
 ……あーこの曲タイトルなんだっけ、ポケットからわざわざ取り出して確認すんのも面倒くせーしなぁ…気にはなるけどなー…?


「……空弥くん、何してるんですか?」


 不意に音が途切れたかと思えばひょいと視界に現れた俺の彼女。
 俺に疑問を投げ掛けながらきょとんとして首を傾げつつ今取り上げたイヤホンを返してくる。
 …二週間ぶりの彼女は可愛くてたまんねーなー。


「何ってお前待ちー。」
「珍しーい、来てくれるなら言ってくれたらダッシュで出て来ましたよ?」
「言ったらって……お前最近メールの返事くれねー癖にさー。」
「え?携帯ならお母さんが使いすぎーって今没収されてるじゃないですか。…あれ、言ってませんでしたっけ?」

「……聞いてねー。」


 マジかよ。
 無駄にシータ達を傷付けたわ、マジすまん。
 あー変に気ィ使わねーで早く会いに来れば良かっただけの話じゃねーかよ。


「ほんとに?ごめんなさいー…、心配しちゃいました?」
「…嫌われたと思ってた、から、良かった。」
「私から家まで会いに行けば良かったんだけど、緊張しちゃって…お久しぶりです、会いたかったです、凄く。」


 へにゃりと顔を弛ませたはにかむような笑みを浮かべ「じゃあ帰りましょうか。」と俺の鞄を拾って彼女は告げた。
 マジで良かった、嫌われてなくて。


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