僕等の青春録

□03
1ページ/3ページ


 はーい、俺は山さんこと福山空弥くんでーっす。
 …とか言ってね、はい、現実逃避はこれくらいにしようぜちくしょう。うん、今山さん絶賛ピンチなう。呟いたら誰か助けてくんねーのかなァ。
 と、授業含む昼休み現在まで机に突っ伏してこの悩み事について考えてた。


「やってらんねーやー。」
「お、どうしたんだ山さん。珍しく悩んでんのか?」
「桃ー、どうしよう俺もう生きてけない。」
「なになに、面白い話?俺もついてける?ねえねえ?」
「シータ悪ぃー、マジうぜえわ。今はほんと勘弁してくれ。桃聞いて。」
「山さん、シータが泣いたんだけど。」


 効果音つけんならめそめそしてるうざいシータは放っといて、俺は桃を見る。
 いや別にシータのこと嫌いとかはねーけど、こっちがメンタルぼろぼろの時のシータは正直きついものがある。
 ああもうその点桃は落ち着くなコノヤロウ!


「彼女にフラレそう。もしくはフラレた…?」
「えええ!!?山さん彼女いたの!?俺聞いてねーべ?ナニナニ美人?巨乳?」
「純お前何人の話盗み聞きしてんだオイー。因みに可愛い感じの子ー。」
「女の話イコール俺!的な?で、何?ヤらしてくんねーとか?」
「純はほんとちゃらんぽらんなんだから。頭も下半身も☆」
「うるせー黙れよマモ、童貞の癖に。」


 はいめそめそ2人目マモどんまい。
あ、ちげ、3人いた、近くに座っていたデジが地味に目頭抑えてる。
 あれ、未経験者結構いるんだな、まぁ男子校だししゃーないか。


「いやー、そうじゃなくてよー。メールが帰ってこなくてさ…。」
「え、フツーにヤバくね?」
「俺もそんな事なったことねーけど…それってもう終わってる、のか?あ、いや、もしかしたら携帯壊れただけとか、さ。」
「桃の優しさが心に染みる…いやもうなんか吐き出すだけでスッキリしたし今日ちょっとアイツと会って話してくるわ。」
「頑張れ山さん。…因みに、今どれくらい連絡とれてねーの?」
「2週間。」
「…なんつーかコメントしにくい期間だな。まぁまだフラレた訳じゃねーんだしよ!元気出せって!」


 な!と桃が肩をばしばし叩いてくる。やべェ、力強すぎるだろ桃。肩壊れる!
 その横で純は「ガンバレ☆」とウインクかましてきた。ウザいから無視。シータとマモとデジはまだ泣いていた。ウザいから無視。


_
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ