短編

□ぼくのハートを奪ってよ
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「ご飯美味しかったね。ご馳走様です。じゃあ、また機会があれば。」
「へ?ちょ、待っ…」

 そうして俺はその女の元を立ち去る。
 濃い化粧とキツイ香水って時点で俺は気分が悪かった。それ、男受けしないよ。あとあれ、態と胸くっつけてくるな、あざとくてキモい。それ好きな子にされないと何ともならない…少なくとも俺はならない。
 本人にはそんなこと言わずに人混みに俺は消える。なのに、「ねぇ、あの人かっこ良くない?」「ほんとだ、話し掛けちゃう?」なんて、その人混みの中でもこんな声がするから俺は更に逃げる。


 嫌味でも何でもなく俺は超絶イケメンである。これは事実で否定しようものなら嫌味だと本気で蔑まれる程には。それはもう街を歩けば至る所からナンパの声掛けとスカウトを受けまくる程には。さっきの女も断ったのにご飯を奢るからと言われ食費がギリギリの俺はそれに乗っかった。んでその女酒飲んで酔い始めて帰れないから送って(間違いなく嘘だった)と言われたのを聞こえなかったフリをして去った。いや俺はご飯を食べに行っただけだし。酷くないだろ。

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