アナザー本編

□05
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『おかえり。杏里ちゃんも一緒なんだね』


出迎えた私ははホッと胸をなで下ろした。
響ちゃんと杏里ちゃん、やっぱり相性いいんじゃないか?

色々悩みがあるし。


「ただいまセルティさん」


「響ちゃん…セルティさんと住んでたんですね」


「うん、やっぱり杏里ちゃんセルティさんと知り合いなんだ?」

「はい、色々ありまして…」



杏里ちゃんは言いにくそうに口を積むんだ。
響ちゃんはそれを悟ってこれ以上は聞かなかった。



「そういえば、新羅さんは?」


『あいつは仕事にでてるよ、だからいない』


「そうですか」



あ、そう言えば、今日は静雄が仕事帰りに来るって連絡してきたな…。


『今日静雄くると思うぞ』


「ほんとですか!?杏里ちゃん紹介しなきゃ!」


「ふふっ、平和島さんが大好きなんですね」


「ちっちがっ!」


響ちゃんは顔を真っ赤にして手をぶんぶんと振り回す。図星か。


『素直でよろしい』

「よろしくなーい!」

「ふふっ、」


それからしばらくは、楽しい会話が続いた。

どうやら響ちゃんも、谷田部くんのことから立ち直ってきているようだ。

良いことなんだ。

それなのに、






この不安はなんだろう――…






私は胸の中にもやもやをしまい込んだまま、静雄がきて、やり過ごした。




 110130

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