アナザー本編

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「んで、平和島さんて普段どんなんなわけ?」


帰宅途中、紀田くんが聞いてきた。
左にいる紀田くんの隣は園原さん、私の右が竜ヶ峰くん。


「んー、ふつうだよ?今時の青年ってかんじ」


「え、でも外だとすごい暴れてね?」


「あれは臨也さんのせいであって静兄はわるくな………」



言い掛けた途中で、その本人が私の行く先に立っていた。


「臨也さん………」


紀田くんが目を細めて呟いた。
その声は、冷たい感情しかなかった。


「やぁ、響ちゃん。友達できて良かったね」


「はい、ありがとうございます。臨也さんはどこかに用事ですか?」


私はみんなより一歩前にでて臨也さんと話す。
今日の臨也さんはあんまり怖くない。
なんか、視線が優しい。


「響ちゃんに会いに来たんだよ。一緒にかーえろっ!」


ぞわっ!


マジで鳥肌がっ!


三人も怪訝な顔で臨也さんをみてる。


「失礼だね君たちは。」


臨也さんが突っ込んだ。



「私今日は三人と帰るので、また今度お越しくださいな」


私は三人を連れて臨也さんを横切る。

後ろからは「えー?」という声が聞こえるが、敢えて知らないフリをする。






「あの、杏里ちゃん。今日うちにこない?」


「へ、ゎ、私がですか?」


「うん」


「ねーねー、俺らはぁ?」


「正臣、男もいくのはよくないと思うよ。それに、平和島さんいるんじゃない?」


「あ、そっか。平和島さんって案外シスコンだったりしてなー」


※正解です。





こうして、杏里ちゃんだけが家に……正確に言うと岸谷家にくることになった。




 110123

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