アナザー本編

□02
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  来良学園。



私の前を担任になる北駒先生が歩く。
結構としいってそうな人。


この人は、私を受け入れてくれるかな?


「平和島、」


「は、はい…!」


「緊張しなくていいんだぞ?きっと、平和島を受け入れてくれる人がいるはずだからな」


北駒先生は私に背中を向けたまま。
教室の前について、私は北駒先生に尋ねた。




「先生は……私を受け入れてくれますか?」




先生は扉に手をかけて、あけたと同時に私の方に顔を向けた。


とても優しい微笑みだった。





「みんな、今日は転校生が来ているぞ」


私は北駒先生の隣に行って、みんなの方を向く。


「平和島響さんだ。仲良くしてあげなさい」


みんな私の名前を聞いてざわめきだした。
やっぱり静兄有名なんだ、なんか流石って感じ。


「平和島の席は、あの一番後ろだ。って、なんでその前の席に紀田がいるんだ?」


紀田と呼ばれる男の子は、「まぁいいじゃないっすか〜」とニコニコしてる。


私はその後ろの席に行って座る。


そして、ホームルームが終わって、みんなは友達と騒ぎ始めた。


やっぱり、来ないか。


別に静兄が悪い訳じゃない。
みんながかってに怖がってるだけ。
でも……



「寂しいなぁ…」


「なにが寂しいの?」


突然の声に私は顔を上げる。
さっきの紀田くんと、短髪の男の子、その隣にはめがねを着けた女の子。


「ねぇねぇ、君可愛いよね〜!俺とデートしようよ」


「………………は?」


「気にしなくていいよ、いつものことだからさ」


「帝人〜うっさいぞー」


「ほんとのことじゃん、ね?園原さん」


「え、あ…はい」



三人でがやがやと話し出した。
なんか置いてきぼり…。
というか……、



「変なの…」



私の言葉で、三人が一斉に私をみる。



「なにが変なのかな?」


紀田くんは首を傾げる。
あ、なんか可愛い…。



「私に話しかけてること事態変、あははっ」


「「「…………」」」



(((……かわいい)))





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