アナザー本編

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「制服だぁ!」


新羅さんに渡された箱には、私立来良学園の制服と鞄と教科書などが入っていた。


「僕とセルティね、響ちゃんに学校へ通ってほしいんだ」


「え、でもお金かかるし…」


「僕ら、もう家族みたいなものだしさ。それに、お金には困ってないからさ!だから遠慮なんていらないよ」


『私も同意だ。響ちゃんは向こうの高校をやめてるみたいだし、こっちで普通の暮らしをしてみるのもいんじゃないかな?』


「でも………」


高校に通えば、友達できるのかな?
静兄の妹でも、受け入れてくれるかな?

そんな考えが頭をよぎる。


すると、セルティさんはなにかを思い出したように手を叩いた。


『響ちゃんと同い年の女の子に園原杏里ちゃんってこがいるんだ。その子なら響ちゃんと普通に接してくれると思うよ』


「園原…杏里ちゃん?」


セルティさんは力強くうなづいた。


「響ちゃん、前へ進もう。それ以外に手は無いと思うよ」


確かに、そうかもしれない。



静兄も、喜ぶかな?






「私、行きます!」




 110119

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