アナザー本編

□06
1ページ/1ページ





あれから、何日がたっただろう…。
谷田部くんから連絡が来なくなり、最近は空が私の心を感じ取ったように雨続き。



『響……朝からずっとあの状態だな…』

「そうだね…最近電話してるとこをみないから、谷田部くんって子から連絡が無いのかもね」

『なぁ、新羅……なんだか悪い予感がするんだ』

「うん……もしかしたら、響ちゃんにとって悪戦苦闘な事が起きるのかもしれないね……」



ブーッブーッ…



私の携帯がバイブでなり、すぐさま携帯を開く。


谷田部くんからメールだ…!



『今から黄巾賊のアジトに来て。』



私はセルティさん達に遅くなると伝えて家を出た。

アジトの道のりは言葉で書いてあり、私はその通りに走った。







「はっ……はっ……」



たどり着いたのは、廃工場みたいな場所だった。
きっと、ここがアジト。



「谷田部くんに……言わなきゃっ……」




ガラガラガラガラ




大きな音を立てて扉を開くと、中には黄色を身に着けた沢山の人たち。



「やっときたなぁ、平和島静雄の妹さんよぉ」



わかった。

私ははめられたんだ。

多分、あのメールを送ったのは谷田部くんじゃない。

………最悪。




「敵は弱い奴から片づけねぇとなぁ?」



今は、


今だけは……




全力を出して、いいですか?




  101226

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ