アナザー本編

□06
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「セルティさん見て見て!このクッキーうまくいった!」

『ホントだ!きれいにできたじゃないか!』



響とセルティは、2人でキッチンに立ってクッキーを焼いている。
とても楽しそうだ。



「響ちゃん、あの時が嘘みたいだね」

「………ああ」



あの日、響の腕や手を新羅に手当してもらって、あとは新羅達に任せた。
臨也とはその日は一時休戦して、解散になった。
次の日には響はこんな風に楽しそうにしていた。
まぁ、その方が俺的にも嬉しいからいいが。



「静兄、これ食べてみて?」



クッキーを差し出した響の手には包帯が大きく巻かれていた。
傷は見えないが、なんとなく痛々しい…。



「静兄?」

「あ、美味そうだな、ありがたく貰うわ」



クッキーをつまんで口に放り込む。
うん、美味いな。



「美味いぜ」

「ほんと?セルティさん!静兄美味しいって!」

『よかったな』

「うん!あ、新羅さんもどうぞ!」

「ありがとー」



響が楽しそうで良かった。
あの時、響がこのまま壊れるんじゃないかと心配になった。






響だけは、失いたくない…」







  101224

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