アナザー本編
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『かかかかわいいぞっ!新羅!いいい妹にしたいっ!』
「セルティちょっと落ち着いて」
新羅さんがわなわな震えるセルティさんを落ち着かせる。
「悪いな新羅、俺のとこは狭いから」
「大丈夫だよ、セルティも大歓迎みたいだし」
黒いライダースーツの人は、ヘルメットをかぶってるから顔は見えないけど、胸があるから女の人だと思う。
ずっと私を見つめてる。
「あのっ、平和島響って言います!ご迷惑をおかけすると思いますが、よろしくお願いします!」
「よろしくね、僕は岸谷新羅。医者だよ」
『私はセルティ・ステゥルルソン!お姉さんと思っていいから!』
セルティさんが使ってるのは、多分最新型の携帯みたいなものだと思う。
なんでそんなので話してるんだろ…。
「あの、もしかして…喋れないとか?」
『静雄、話してないのか?』
「わりぃ、はなしていいのか分かんなかったから…」
「響ちゃん、首なしライダーって聞いたことない?」
「あ、前の学校で友達が話してました………もしかして…?」
『私がその首なしライダーなんだよ。』
私はビックリして黙り込む。
非現実的な人が目の前にいた何て、思いもしなかったから。
『首、みる?じゃないと信じられないよね』
「いいえ、信じます。実際非現実的なんて言われ慣れていたので、ただ同じ人もいたんだなって、驚いただけです。」
私が言った途端、みんなが静まりかえった。
「私、なにか変なこといいました?」
「いや、同じってことは、君も何かあるの?」
『静雄は知ってるか?』
「いや、俺は十年も前に離れてたから全然……あ、もしかして臨也の野郎といるときに、俺が投げた自販機蹴り飛ばした奴か?」
『「蹴り飛ばした!?」』
新羅さんとセルティさんが同時に迫ってきた。
確かにビックリする事だとは思うけど、セルティさんまで…。
「……良いもんじゃないですよ……」
「……響?」
「ねぇねぇ!今度是非検査を――」
「『新羅!!』」
「じょ、冗談…だよ。二人とも怖い」
なんか、静兄が仲良くできる友達がいて、安心したかも。
私は、自然と笑顔になった。
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