アナザー本編

□06
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あーイラつく。


なんでだ?別に臨也が近くにいるわけでもねーのに…。

くそっ!今臨也見たらマジでぶっ飛ばせる。



「おい静雄。今日はもう帰っていいぜ?仕事終わりだし」


「……わかりました、じゃあまた明日で」


「おう」



トムさんは俺に手を振って去っていった。
俺はどうすっかな…。
門田から連絡ないし…。
響大丈夫なのか?


「シズーオ!」


「おう、サイモン」


「シズオ、思春期か?」


「は?なんでだよ」


「シズオの空気カリカリネ」


確かに苛ついてはいるけどな。



「お、シズーオ、女の子ヨンデタネ」


「え?」


「オニーチャン!ってイッテタヨ…」



もしかして、いや、もしかしなくて…もしかすると…。
あー!なんか混乱してきたしよー!

響かもしれない、近くにいるのか?



「なぁ、その女の子どこいった?」


「アッチね、臨也がナンパシテタよ」


ブチっ。


臨也の名前を聞いて何かが切れた。

一気にイラつきが増す。

俺はサイモンが指さした方にずかずかと進む。

すると、臨也の背中が見えた。その瞬間近くにあった自販機を持ち上げる。


「うぅおおぉぉああぁあ!!!!」

「んん?」

「どうしたんですか?」


臨也の後ろからセミロングの少女が顔を出した。
ヤバい!止めないと女の子に…!!

響かもしれないのに…!


俺の手は止まらずに自販機を投げ飛ばした。



俺は……なんてことしてんだ…。

臨也に当たることを願おう。




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