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□彼を恋に鈍感にしてみた
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『修兵くん修兵くん!』


景莉が俺の名前をでかい声で呼んで腕全体で手を振ってきた。
俺は景莉に近寄ってニッコリと笑ってやると景莉は首を傾げた。


「檜佐木副隊長だろうが」


景莉の頬を掴んで伸ばしてやった。

『いひゃいいひゃい』

「檜佐木副隊長っていってんだろ。分かったか?」

『わかりまひた』

「よし」


手を離してやると景莉は「うー」とか言いながら自分の頬をさすっていた。


『修兵くんの馬鹿。頬赤くなったじゃない』


すかさず俺は景莉の脳天にチョップをいれた


『いっだーっ!』

「お前が悪い」



俺はチョップした頭を乱暴に撫でた

「俺仕事あるから」

『えーっ!ご飯誘おうとしたのに』

「また今度な」

『ちぇっ』


景莉は頬を膨らまた。小動物みてぇ。

俺は景莉に「じゃあな」と告げて景莉に背中を向けた。
すると景莉は勢いよく俺の背中を叩いた。

「いってぇーっ!!」


少し涙目になりながら後ろを振り向くと景莉がニコニコと笑っていた

『お仕事頑張ってね!』


そう景莉は俺に言い残して走ってどこかにいってしまった。転ばなきゃいいが。
あ、転んだ。

景莉はすぐに立ち上がってまた走り出した。俺も持ち場に向かって歩き出した



「(ほんと、幾つになっても落ち着かねーよな。)」


小さい頃から一緒にいた。景莉はバカで泣き虫なやつだったから俺が守ってきた


「(まぁ、そこが景莉らしいんだけどな)」




「(でも、綺麗になったよな…。大人っぽくなったし…)」




「(…モテんだろうな)」





あれ。
なんで俺、景莉の事ばっか考えてんだ。





………。







「やっぱ一緒に飯食い行くか」












無償になって君を追いかけた

(景莉!)
(わぁ!びっくりした…。修兵くんどうしたの?)
(いや、その、だな)
(?)
((なんで緊張してんだ!俺!))








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